高齢者とシロシビン——見過ごされてきた研究対象に光を当てる新プロジェクト
導入
近年、うつ病治療などをめぐってシロシビン(マジックマッシュルームの有効成分)の研究が世界的に進んでいますが、そのほとんどは若い〜中年の成人を対象にしたものでした。高齢者はこれまで、現代のサイケデリック研究からほぼ除外されてきたのです。カリフォルニア大学バークレー校が、この空白を埋めようとする新しい研究を始めました。
海外で紹介された研究・情報
- プロジェクト名: PLASTICITY Study
- 実施主体: UC Berkeley Center for the Science of Psychedelics(BCSP)
- 発表: 2026年6月8日、UC Berkeley公式サイトで実在確認済み
- 対象: 認知的に健康な高齢者
何が調べられたのか
PLASTICITY研究は、シロシビンが記憶・知覚・感情、そして脳の構造そのもの(脳の可塑性)に高齢者でどのような影響を与えるかを調べる研究です。1〜30mgという幅のある用量の合成シロシビンを使い、高度な脳画像診断と認知テストを組み合わせて、2ヶ月間にわたり経過を評価します。
分かったこと
- この研究は「高齢者は脳の可塑性を高める化合物から恩恵を受けられる可能性があるにもかかわらず、研究対象からほぼ除外されてきた」という問題意識から企画された
- UC Berkeleyの神経科学・心理学分野の教員および大学院生が研究デザインを担当している
- 現時点(2026年6月の発表時)では「研究が始まった」という段階であり、結果はまだ出ていない
まだ分かっていないこと
これは研究の開始告知であり、実際にシロシビンが高齢者の脳や認知機能にどのような影響を与えるのかという結果は、この時点ではまだ出ていません。効果の有無、安全性、個人差などは今後の研究成果を待つ必要があります。
この研究を見るときの注意点
これは査読付き論文ではなく、大学の研究センターによる研究開始のお知らせです。結果が出るのはこれからであり、現時点で「高齢者にシロシビンが効く」といった結論を導くことはできません。
シリウス大学から
「高齢者はサイケデリック研究の対象外」という思い込みそのものに一石を投じようとしている点が、このプロジェクトの面白いところです。結果が出るまでにはまだ時間がかかりますが、今後の展開を見守りたいテーマです。











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