心のメンテナンスをしよう
先日、アメリカの雑誌に、ライフコーチとして活動している僕のインタビュー記事が掲載されました。
日本では、まだ「ライフコーチ」という言葉を聞いても、具体的に何をする人なのか、すぐにはイメージしにくいかもしれません。コーチと聞くと、野球やスポーツの指導者を思い浮かべる人もいるでしょう。あるいは、売上を伸ばすためのビジネスコーチングを思い浮かべる人もいると思います。
もちろん、そうしたコーチングもあります。でも、僕が大切にしているのは、人生を歩いていく中で、自分の心や本音に目を向けていくための時間です。
アメリカでは、ライフコーチという存在が、比較的日常の中にあるものとして受け入れられていると聞きます。今回の記事では、日本でこうした活動をしている人がいるということを紹介してもらいました。
そのことをきっかけに、改めて考えたことがあります。
それは、心のメンテナンスは、何か大きな問題が起きてから始めるものではなくてもいいのではないか、ということです。
大きな悩みがなくても、話していい
僕自身、以前は仕事がうまくいかなかったり、プライベートで問題を抱えたりして、いろいろな悩みを抱えていた時期がありました。
その時に、もし自分の話を聞いてくれる人がいたらよかったなと思います。実際にコーチングに出会った時には、「こういうものがあるんだ」と感じました。何かあった時に話せる場所がある。そのことに安心感がありました。
人生を歩いていると、大きな悩みとまでは言えないけれど、少し気になっていることが出てくることがあります。
誰かに聞いてみたいこと。自分の中で引っかかっていること。まだ言葉になっていないけれど、何となく違和感があること。
そういう小さなものを、そのままにしておくこともできます。けれど、外に出してみることで、自分の本音が見えてくる場合もあります。自分は本当は何を望んでいるのか。意識の深いところで、どんなことを考えているのか。
悩みを解決するためだけではなく、これからよりよい人生をつくっていくために、自分はどうしていきたいのかを考える。僕にとって、誰かに話すことには、そういう意味もあります。
近い人だからこそ、決めつけてしまうことがある
もちろん、友人や家族、上司に相談することが悪いわけではありません。身近な人に話すことで、うまくいくこともあります。
ただ、近い間柄だからこそ、その人を心配する気持ちが強くなり、「心配だからやめたほうがいい」「こちらを選んだほうがいい」と言いたくなることもあります。
相手のことを思っているからこそ出てくる言葉です。でも、何が自分にとっていいのかを決めるのは、最終的には本人です。
誰かの意見を聞くことは大切です。けれど、その意見に合わせて決めた結果、あとになって「どうしてあの時、あんな決断をしたんだろう」と思うこともあるかもしれません。
だからこそ、自分は何をしたいのか、どんな自分でいたいのかを、自分の言葉で確かめる時間が必要なのだと思います。
そのために、コーチやカウンセラーのような、話を聞く専門の人に相談する方法があります。もちろん相性もあるので、自分に合う人を見つけることも大切です。
心の状態を、定期的に見つめる
日本では、心に大きな負担を抱えているから相談に行く、というイメージがまだあるかもしれません。
けれど、大きなものを抱えてから誰かのところへ行くというのは、それだけでかなり大変な状態です。そこまで無理をしてからではなく、もう少し軽い段階で、自分の状態を見つめてもいいのではないでしょうか。
僕は、心のメンテナンスが大事だと思っています。
自分は大丈夫だと思っていても、気づかないうちに無理をしていることがあります。だから、定期的に自分を見つめる。今の自分はどう感じているのか、何を望んでいるのかを、言葉にしてみる。
それは、特別な人だけがすることではありません。大きな悩みを抱えていなくても、自分の人生について考えてみたいと思う人がいていい。日常の中で、自分の心を確認する時間を持っていいのだと思います。
自分の人生を、自分でつくっていく
僕がライフコーチとして考えているのは、いい人生を自分でつくっていくことです。
自分の内側にあるものを見つめたり、これまで気づいていなかった能力に気づいたりすることは、楽しくて面白いことでもあります。
「自分には、まだこんな部分があるんだ」と気づく。そうすると、次はその部分を仕事やプライベートで使ってみたいと思うかもしれません。もっとこういうところを伸ばしていきたい、こんな自分をつくっていきたい、と考えることもできます。
決められた人生をただ歩いていくのではなく、自分で自分の人生をつくっていく。僕は、その感覚を大切にしています。
自分のこれからを考え、やってみたいことを思い描き、実際に動いてみる。その中では、思いがけない出来事や、新しいつながりが生まれることもあります。自分で動くことで、何かが変わり始めることがあります。
周りからどう思われるかを気にして、やりたいことをやめてしまうのは、少しもったいないことかもしれません。もちろん、何をするかは自分で考える必要があります。でも、自分の人生を自分でつくるなら、他人の評価だけを基準にしなくてもいいはずです。
今回、アメリカの雑誌にインタビュー記事を掲載してもらったことも、僕にとっては、自分が続けてきたことを改めて見つめる機会になりました。
心のメンテナンスをすること。自分の本音を確認すること。そして、自分の人生を自分でつくっていくこと。
大きな悩みがある時だけではなく、日々の中で自分に問いかけていく。その積み重ねが、自分らしい人生の見方をつくっていくのだと思います。













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