人に話しかける前に、考えすぎてしまう
人見知りの人にとって、人に話しかけることは、声をかける前から始まっているのかもしれません。
隣に誰かが座った。知っている人が近くにいる。少し話してみたいと思う人がいる。そういう場面で、最初に出てくるのは「話しかけよう」という気持ちだけではありません。
大丈夫かな。何と声をかければいいかな。変に思われないかな。危険なことはないかな。そうやって考えているうちに、話しかけるタイミングを逃してしまう。
この動画で話しているのは、そうした考える時間を長くしないための、ひとつの方法です。
それは、誰かに話しかけようと思ったら、3秒以内に声を出すこと。
3秒以内に声を出す
たとえば、隣に知らない人が座ったとします。
そのときに、心の中で「1、2、3」と数える。そして、3秒以内に声を出すと決めておく。話の内容を完璧に考えてから声をかけるのではなく、まず声を発することを、自分の中のルールにします。
「すみません」でもいい。
最初の一言は、それだけでもかまいません。最初に声が出れば、その後に何かが出てくる。だから最初から、気の利いた話題や、相手を楽しませる言葉を用意しようとしなくていい。
人に話しかけることが苦手なとき、難しいのは会話のすべてではなく、最初の一声なのかもしれません。その一声を出す前に考え続けるから、声をかけること自体がどんどん難しくなっていく。
だから、考える前に声を出す。
この順番に変えてみることが、3秒ルールの中心にあります。
声をかける前に、答えを探しすぎない
「何を話せばいいのか」と考えながら話しかけようとすると、なかなか声をかけられないことがあります。
もちろん、話しかける以上は、その後に何か会話が生まれる可能性があります。ただ、その可能性を最初からすべて考えようとすると、動く前に時間が過ぎてしまう。
3秒以内に声を出すというルールは、会話を上手に始めるための方法というより、考えすぎて動けなくなる前に、自分の体を動かすための方法です。
その意味では、これは一度だけ試して終わるテクニックではありません。声を出すことを、自分の中で練習していくためのルールです。
まずは知っている人からでもいい
いきなり知らない人に話しかけることに抵抗があるなら、知っている人から始めてもいいと思います。
知っている人を見かけたときに、3秒以内に声を出す。「こんにちは」でも、何か一言でもいい。大切なのは、話しかける内容を完璧にすることではなく、話しかけようと思った瞬間に、実際に声を出すことです。
知らない人に声をかける場面だけが、人見知りの練習になるわけではありません。知っている人に自分から声をかけることも、同じように、考えるより先に動く練習になります。
最初から大きな変化を起こそうとしなくてもいい。目の前にある小さな場面で、3秒以内に声を出してみる。その積み重ねによって、「声をかけようと思ったら声を出す」という動きが、自分の中に残っていきます。
話しかけた人数を記録してみる
3秒ルールを試すなら、その日に何人へ話しかけたかを記録してみるのもひとつです。
今日は5人だった。今日は3人だった。そうやって人数を数えていく。
その日によって、話しかける場面がどれくらいあるかは違うかもしれません。毎日同じ人数に話しかけられるわけでもありません。それでも、記録しておけば、自分から話しかけたことを後から振り返ることができます。
1週間で何人に話しかけることができたのか。1か月で、どれくらい自分から話すことができたのか。
こうして数にしてみると、普段のちょっとした出会いが、自分の成長のための練習として見えてきます。
人見知りだと、自分が話しかけられなかった場面のほうに意識が向きやすいかもしれません。でも、声を出せた場面も確かにあります。人数を記録することは、その事実を残しておくことでもあります。
出会いを、ゲーム感覚で見てみる
人に話しかけることは、緊張するものとしてだけ捉えることもできます。一方で、その日どれくらい声をかけられたかを数えてみると、少し違う見方もできます。
今日は何人だったか。昨日より多かったか。1週間でどれくらいになったか。
そうやって、ゲーム感覚で試してみる。
もちろん、人数が多ければいいという話ではありません。話しかけた人数を競う必要もありません。ここで大切なのは、誰かに話しかける場面を、ただ失敗するかもしれない場面として見るのではなく、自分が動くための練習として捉えてみることです。
一人で動くことにも楽しさがあります。ただ、人に話しかけることで、仲間が増えていくことや、知り合いが増えていくことの楽しみもあります。
その最初のきっかけになるのが、3秒以内に声を出すことです。
話しかけることが「普通」になるまで
最初のうちは、3秒以内に声を出すことを、意識して行う必要があります。隣に誰かが座ったとき、知っている人を見かけたとき、「今、話しかけよう」と思ったとき。そこで心の中で数え、3秒以内に声を出す。
それを繰り返していくうちに、瞬間的に体が動くようになる。そして、それが普通の状態になっていくまで、意識的に続けていく。
人見知りを一気に変えようとすると、話しかけることそのものが大きな課題に見えてしまいます。でも、やることを「3秒以内に声を出す」と決めると、目の前の一回に集中できます。
声をかける内容を考え込む前に、まず声を出す。
その一回を記録し、また次の場面で試してみる。そうしていると、普段の出会いの中に、自分から動くための練習が生まれてきます。
話しかけようと思った瞬間があったなら、心の中で3秒数える。最初の一言は、「すみません」でもいい。そこから何かが出てくると考えて、まず声を出してみる。
人見知りでも楽に話しかけられるようになるために、まずはこの3秒ルールを、自分の中で試してみてください。













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